3.「誰に」買ってもらうのか?

G.市場を細分化しよう

●セグメンテーション

市場の細分化

セグメンテーションとは市場を細分化することで、市場の中で同じような価値観や欲求、行動パターンを持つ人たちをグループ分けする作業のことです。

 

 

「売れるしくみづくり」では、「誰に買っていただくのか?」ということが重要になりますが、その「誰?」を決める最初の作業がセグメンテーションになります。

 

 

なぜ、「誰に?」を決めるかというと、「買っていただける(心に響く)メッセージ」を発するために必要なことと、限りのある資源を集中投下するためです。

 

 

例えば、「肉が嫌いな人」に「いくら美味しい肉だ」と言っても興味が湧きません。

 

 

肉だけでなく、

 

 

・一人暮らしの方に「大型冷蔵庫」

 

・独身の方に「ベビー服」

 

・起業を考えてもいない方に「起業のやり方」 etc

 

 

———などを提案しても「買っていただける可能性は極めて低い」からです。

 

 

このセグメンテーションには、次のような基準を用いて行います。

 

地理的変数

 

人口統計的変数

 

サイコグラフィック変数

 

行動変数

  

①地理的変数

→気候、行政単位、人口密度、慣習などの大きなものから、戸建エリア、集合マンションエリア、距離、時間的距離、競合状況などの小さなものまであります。

 

 

②人口統計的変数

→性別、年齢、学歴、職業、家族構成など

 

 

➂サイコグラフィック変数

→【ライフスタイル】旅行、外食、読書、ガーデニング、スポーツ、ペット、環境意識など

 

→【パーソナリティー】社交家、勤勉家、芸術家、理論家、情熱家、保守的、革新的など

 

 

④行動変数

→ベネフィット・・・顧客はどのような便益を感じるのか?

 

→使用頻度・・・ヘビーユーザーかライトユーザーか?

 

→ロイヤルティ・・・何に対してロイヤルティが高いか?

 

→使用機会・・・いつ使うのか?

これらの変数を使って、市場をいくつかのブロックに細分化するのですが、ここでのポイントは「一つひとつのブロックが小さくなりすぎない」ようにすることです。

 

 

これは、1つのブロックが小さすぎると、売上高自体が少ししか取れなくなるからです。

 

 

また、年齢や年収などの数値データも基準にすることができるため、統計等も活用してください。

図1はセグメンテーションを図示したものです。

 

 

図の①はある市場を表しており、上記のいずれかの変数でセグメンテーションしたのが図の②になります(この場合はA、B、C、Dの4つにグループ分け)。

 

 

また、図の②にあるA~Dのブロックの一つひとつをセグメントといいます。

 

 

このようにセグメンテーションを行えば、次の「H.どんな人に買ってもらうか決めよう」のステップに移ります。

図1:セグメンテーション

セグメンテーション
ここがポイント

①セグメンテーションとは市場を細分化することで、市場の中で同じような価値観や欲求、行動パターンを持つ人たちをグループ分けする作業のことです。

 

②セグメンテーションを行う基準には、地理的変数、人口統計的変数、サイコグラフィック変数、行動変数があります。

 

➂これらの変数を使って、市場をいくつかのブロックに細分化しますが、売上高を確保できるよう「一つひとつのブロックが小さくなりすぎない」ようにしましょう。


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